証券会社を選んだ後は、具体的に何に投資していくかを考えていきましょう。
投資信託の中でもインデックス投資が始めやすい理由
メリット
- 専門家が運用してくれる(テクニカル分析などを知らなくても安心して任せられる)
- 少ない金額からでも始められる(基準価格と同額でなくても100円などから購入可)
- 定額買付ができるので、毎月の投資計画がたてやすい。
- 複数の銘柄がセットになっているので、分散投資にもなる。
- 複利効果で長期運用ができる。
デメリット
- 慣れると飽きてくることがある。
- プラスになってもマイナスになっても市場の動きとほぼ同じ(インデックス以上のリターンは見込めない)。
- 少額の定期買付は、まとまった額になるまで時間がかかる。
- 元本割れの可能性もある。
- 短期運用だとあまり複利効果が得られない。
など。
インデックス運用とアクティブ運用
- インデックス運用(パッシブ運用)…目安となる指数(ベンチマーク)に連動。信託報酬などが低い傾向がある。
- アクティブ運用…目安となる指数(ベンチマーク)を上回ることを目指す。信託報酬などのコストが高めの傾向あり。
※ 一般的に、アクティブ運用の成績はインデックスを上回ることが難しい傾向があると言われています。
代表的な株式のインデックス指数について
株式の投資信託は種類が多すぎて、何を見ればよいのかわからなくなると思います。
特に、外国株式の投資信託には、全世界のものや先進国だけのもの、日本を除くものなど、たくさんあるので、まずはどんなインデックス指数があるか見てみましょう。
投資先 |
対象インデックス指数 (ベンチマーク) |
概要 | インデックスファンドの例 |
日本株式 |
日経平均株価(日経225) | 日本企業を代表する大型225社 | ニッセイ日経平均インデックスファンド eMAXIS Slim国内株式(日経平均) iFree 日経225インデックス |
日本株式 | TOPIX(東証株価指数) | 東証1部上場の全銘柄 (約2,000社) |
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) ニッセイTOPIXインデックスファンド iFree TOPIXインデックス |
外国株式 | S&P500指数 | 米国企業を代表する大型500社 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド eMAXIS Slim米国株式(S&P500) iFree S&P500インデックス iシェアーズ米国株式(S&P500)インデックス・ファンド |
外国株式 | ダウ・ジョーンズ工業株価平均 | 米国企業を代表する大型30社 | iFree NYダウ・インデックス eMAXIS NYダウインデックス たわらノーロード NYダウ |
外国株式 | NASDAQ100指数 | 米新興市場NASDAQ上場の全銘柄 | eMAXIS NASDAQ100インデックス iFreeNEXT NASDAQ100インデックス PayPay投信 NASDAQ100インデックス |
外国株式 | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ 100%をカバー |
SBI・V・全米株式インデックス・ファンド 楽天・全米株式インデックス・ファンド |
外国株式 | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | 全世界の株式で構成 | SBI・全世界株式インデックス・ファンド 楽天・全世界株式インデックス・ファンド SBI・先進国株式インデックス・ファンド |
外国株式 | MSCIコクサイ・インデックス | 日本以外の先進国(22か国)の主要銘柄 | ニッセイ外国株式インデックスファンド eMAXIS Slim先進国株式インデックス たわらノーロード 先進国株式 |
外国株式 | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス (除く日本) |
日本を除く世界の先進国・新興国の株式で構成 | eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) |
外国株式 |
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス |
世界の先進国・新興国の株式で構成 | eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) たわらノーロード 全世界株式 |
外国株式 |
MSCIエマージング・マーケット・インデックス |
新興国(24か国)の主要銘柄 | eMAXIS Slim新興国株式インデックス |
外国株式 | FTSE・エマージング・インデックス | 新興国市場全体の株式で構成 | SBI・新興国株式インデックス・ファンド |
外国株式 | FTSE RAFI エマージング ・インデックス | FTSE社による基準をクリアした新興国の銘柄 | iFree 新興国株式インデックス |
※ 上記のインデックスファンドは、すべて円建ての例です。
主な費用(コスト)について
コスト | タイミング | 概要 |
買付手数料 | 買付時 | 販売会社に支払う手数料。 |
信託報酬 | 保有中 | 投資信託の保有期間中にかかる管理費用。運用資産から自動的に差し引かれる。 |
信託財産留保額 | 解約時 購入時 |
解約時に基準価格から差し引かれる、または購入時に基準価格に加算される。 運用の安全性を保つために信託財産に保留される。 |
解約手数料 | 解約時 | 販売会社に支払う手数料。 |
※ 「ノーロード」とは、購入時に手数料がかからない投資信託のことをいいます。
※ 買付手数料、信託財産留保額、解約手数料は、「なし」のものを選んでみましょう。
※ 信託報酬も今はかなり低コストになっています。目安としては0.2%以下のものがよいでしょう。
約定日、受渡日、決算日など
概要 | |
約定日 | 売買の注文が取引成立する日。約定日の基準価格で注文が成立。 |
受渡日 | 売買の決済をする日。売買成立した約定日から何営業日後に資金の受渡しをするかが指定されている。 |
決算日 | 委託会社がファンドの資産・負債を計上する日。 |
設定日 | ファンドの運用が開始された日。 |
償還日 | 運用期間の終了日をあらわす。償還日は延長や繰上償還などで変更される場合あり。 |
投資信託説明書(交付目論見書)で詳細を確認しよう
目論見書には、ファンドの特色、構成の詳細や概要、リスク、運用実績、手数料情報などのいろんな情報が詰まっています。
また、銘柄名が同じ様に見えても、パフォーマンスが変わってくることがあるので、詳細情報については目論見書などで対象の「インデックス指数」や「どんなものがどのような割合で構成されているか」も確認するようにしましょう。
最初はわからなくても、見る癖はつけるようにしたいものですね。